勉強に見返りを求めない
受験マネジメント
郷原行政書士事務所は、発展解消されNPO法人レイパスとして活動しています。
raypass-freeschool.wixsite.com
なぜ勉強するのか
もしお子さんに「なんで英語なんかやらなあかんの?」と聞かれたら、なんと答えますか?
・将来英語話せた方が有利だから
・ほとんどの大学で受験科目に英語があるから
などと答えるでしょうか。
もう少し本質的な答えとしては、
・英語を学ぶことを通して、頭を鍛えているんだよ
というような答えも想定されます。
この類いの答えはある一つの価値観に支配されています。
それは、英語を勉強すると「得だよ」という考えです。
タイトルと絡めれば、英語を勉強すると「見返りがあるよ」ということになります。
しかし、
本来、勉強は得だからやるものではありません。
学びたいから学ぶのです。
そこに、なぜも理由もありません。
---------------------------------------------------------------
得だからやるという発想は、資本主義社会の根幹を支えています。
しかし、そのような発想しか持てない子供を育てては、その子供の人生は貧しいものになるでしょう。
---------------------------------------------------------------
例1 恋愛
例えば、恋愛。
この人と付き合えば、お金には困らない。
この人と付き合えば、料理を作ってもらえる。
こういった発想で恋愛しようとする若者が多いと、ニュースで取り上げられていました。
付き合った後でも、見返りを求める発想は見られます。
プレゼントをあげたんだから、相手にも返してほしい。
普段支えてるんだから、たまには旅行に連れて行ってほしい。
しかし、
本来、恋愛とは「見返り」を求めてするものではありません。
損とか得とかそういった発想とは、次元を異にします。
「ただただ、あの人のことが好きだから、あの人のために○○してしまう」
そういったものでしょう。
そして、「相手のために何かをする」その行為にこそ、その人の人生の豊かさがあります。
決して見返りに豊かさがあるのではありません。
通じる発想が、星の王子さまにある
「きみのバラをかけがえのないものにしたのは、きみが、バラのために費やした時間だったんだ」というものでしょう。
---------------------------------------------------------------
例2 仕事
社会に出てからもそうです。
これだけ仕事を頑張ったんだから、ボーナスをほしい。
お客様のために最高のサービスをしたんだから、相応の対価を求める。
くり返しますが、資本主義社会を支える思想としては、妥当です。
しかし、そのレベルにとどまっていては、豊かな人生とはいえません。
ヘレン・ケラーの家庭教師、サリヴァン先生はこう言っています。
「Education is to give and give.」
見返りなど求めない、ひたむきな努力を信じる力。
それを、子どもの時から育んでいく必要があります。