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私たちはネアンデルタール人になっていないか

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郷原行政書士事務所は、発展解消されNPO法人レイパスとして活動しています。
 
ネアンデルタール人ホモサピエンスの違いについて、近年新しい研究結果が出ています。
 
以前は、ネアンデルタール人は肉体ではホモサピエンスより優れていたものの、知性が劣っていたため、ホモサピエンスが生存競争に勝ったとされていました。
 
しかし研究が進み、知性の面では差はほとんどなかったとされています。
例えば、脳の容積ではネアンデルタールが1600cc程度であったのに対し、ホモサピエンスは1450cc程度であるとされています。
狩りに使う道具も、大差ないものをつくっていたことがわかってきました。
 
そこから、滅亡と繁栄を分けたものがどこにあったのか新しい仮説が生まれています。
それは、社会性と言われています。
ホモサピエンスの方がネアンデルタール人よりも、より大きな集団を形成していたということが、遺跡の発掘調査などから、明らかになってきました。
 
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ここで終わる番組やサイトが多いのですが、もう少し突っ込んだ議論があります。
 

なぜ、より大きな集団を形成できたのかという点についてです。

 
そして、その要因は、脳の前頭前野の発達にあると見られています。
 
(参考)勉強とランニング~前頭前野関連~
 
この前頭前野の発達により生じた違いは、例えば、ネアンデルタール人は一生懸命に肉を求める一方で、ホモサピエンスは、一生懸命ビーズを作っているといった部分に現れます。
つまり、ネアンデルタール人『実』を求めるのに対して、ホモサピエンス『虚』を求めることができるということです。今すぐ役に立つわけではない、目の前にないものを求めることができたということです。
 
それは、『神』、『貨幣』、『法律』そして『国家』へと繋がります。『自然法則』『社会法則』、現代でいえば『デジタル』なども、『虚』の発想によります。つまり、このような実在しないものを観念し得たということです。
 
そのため、より大きな集団を形成し、社会性の動物として生存競争に勝ち、今日の繁栄を手にしているのです。
 
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ところで、私たちは『今』の『自分』の『実利』といった、目に見えるものだけを追い求めてはいないでしょうか?

つまり、ネアンデルタール人にはなっていないでしょうか?

 
お子さんは、「算国理社、なんの役に立つねん。ほとんど使わんやん」とか「受験にでんとこは無駄やから、やらん」とは言っていませんか?
近年、AIの可能性と脅威が取りざたされますが、我々ホモサピエンスには、『虚』の力があります。そして、『虚』の思考を鍛える方法が、学問です。
 
 
 

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