不登校・苦登校支援 フリースクール レイパス

勉強とランニング

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郷原行政書士事務所は、発展解消されNPO法人レイパスとして活動しています。

 

受験マネジメント

ランニングと勉強

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効果:ランニングが勉強に与える効能がわかる

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今回は少し箸休めです(次回から受験の最大テーマ、やる気を扱います)。

適度な運動が脳の活動を活発にすることはよく知られています。

 

特に、経営者はよく走ると言われます。
アップルコンピュータマクドナルドで経営をされた原田泳幸さんが、日課としてランニングをされていて、東京マラソンにも出場されていることは有名です。

 

受験マネジメントとしては、走ることが脳にどのような影響を与えるのか、そして、それが勉強に役立つのか検討していきます。

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大脳の4つの部屋と領域


大脳は大きく4つの部屋に分けられています。
前頭葉:精神活動、運動性言語
頭頂葉:感覚、味覚
③側頭葉:聴覚、嗅覚、感覚性言語
後頭葉:視覚

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さらにそれぞれに領域があります。
その中でももっとも人間的活動を規定しているのが、前頭葉の前頭連合野です。


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前頭連合野

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前頭連合野は、人間の脳の進化において最後に発達したと言われています。
ここは、思考・学習・推論・情操などを司っています。
特に勉強に関連して言うと、その日何をどんな順番で勉強するかという計画を立てたり、実際に問題を解いていく高度な思考の統合、そしてモチベーションを高めるやる気もここにかかわってきます。

 

そして、ランニングをすることによって、前頭葉が、その中でも前頭連合野が活性化することが分かっています。

 

ちなみに、ランニング以外の運動ではどうなのか。
例えば、ウォーキングやジョギングではこの前頭葉、前頭連合野はそれほど活発にならないようです。
個人差はあるようですが、目安として、時速7~10km程度の速さで走ると、前頭葉、前頭連合野が活性化するようです。

 

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ランニングによって分泌されるホルモン

ランニングの効果は、前頭連合野を活性化させるだけではありません。
人の心を左右する神経伝達物質(脳内ホルモン)がランニングによって分泌されます。

その代表的なものを紹介しますと、

 

ノルアドレナリン
不安と関連して紹介されることの多いこのノルアドレナリンですが、人の注意力・集中力を高める働きがあります。
走り始めると、早い段階でこのノルアドレナリンが分泌されます。

 

ドーパミン
やる気ホルモンとしておなじみのドーパミン。学習意欲・喜びにつながります。
こちらは走り始めて少ししてから、分泌されてきます。

 

セロトニン
安心ホルモン。精神を安定させる働きがあります。
こちらは、一定のペースを守って走ることにより分泌を促すことができます。

 

そのほか、様々なホルモンの働きによって、ランニング後の仕事・勉強のパフォーマンスが上がります。
その実感があるからこそ、経営者やできるサラリーマンほどよく走るのでしょう。


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瞑想と似た効果もある?

 

ランニングの目的として、脳を活性化させることがよく言われます。
一方で、脳がすっきりする、整理できる、リラックスできるという声もあります。
上述の脳内ホルモンとの関連がありそうですが、それだけではなさそうです。
実は、ランニングには瞑想に近い脳の状態をもたらす効果があるのではないかと言われています。

 

近年、アメリカからの逆輸入という形で注目されている瞑想。
瞑想の最中、脳ではベータ波が減少しています。つまり、情報処理を行う量が減少しているのです。
そうして一旦情報処理を停止させた脳は、その後高い集中力を発揮します。

 

これと似た効果が、ランニングでも確認されてます。
一定のリズムで呼吸して、走ることだけに集中する…
これによって、瞑想に近い脳の状態になっているようです。


勉強のパフォーマンスを向上させるために、瞑想は間違いなく効果的です。

 

しかし、小学生に「5分間目をつむって座って、頭の中を空っぽにしなさい」といったところで、瞑想状態を実現させるのは難しいでしょう。

 

一方、ランニングであれば瞑想に近い脳の状態を小学生でも作り出せます。

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最後に


勉強を頑張ったから、休憩時間にテレビをみたりスマホを触ったりする子どもは多いでしょう。

 

しかし、それは休憩ではありません。脳を使って確実に疲労させます。

テレビやスマホをなしにできれば話は早いですが、簡単にはいきません。それに、娯楽によって脳が快感を得るのであれば、それも勉強に必要なことと考えられます。

 

ポイントは、勉強→テレビ・スマホ(=休憩)→勉強→…では、勉強の効率が落ちるということです。

 

そこで、勉強→テレビ・スマホ→瞑想・ランニング(=脳の休憩)→勉強→…にするのです。

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たとえ勉強時間が10分や30分減るとしても、残りの勉強時間の質のために瞑想・ランニングをするべきでしょう。

 

そうはいっても時間が、と思われる方は多いと思います。
例えば、体育のない日にだけ実施するですとか、学校が休みで塾もないという日にだれないようにランニングを取り入れてみるですとか、とにかく1度やってみることが大切です。

 

やっぱりランニングは大切なんだなと思っても、実際に行動に移す人は5%ほどと言われます。
その5%に入れば、それだけで合格に近づくと思いませんか?

 

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